●到着そうそう、停電
ネパール初日の宿は、空港送迎サービス付きのホテルを予約。空港から初めてのネパールを見て、
ちょっとしたカルチャーショックを受ける。首都とは思えないぐらいに・・・・町並みがボロボロ。
夕方宿に到着して、レセプションへ行くと、ロウソクの灯りに照らされた受付け嬢が出迎えてくれた。
怪談話しているみたいなライトアップで、ちょっと腰引けた。スタッフの説明よると、停電中とのこと。
結構立派なホテルなのに、館内真っ暗、スタッフ各自ロウソクを持ち、作業をしている。
2時間ぐらいして、電気がつく。この時は、毎日停電があるなんて、まだ知らなかった。
●ネパールの電力事情
ネパールは、大半を水力発電に頼っていて、近年の電力需要をカバーしきれるほどの設備がないらしい。
しかも、10月〜5月の乾季(特に、乾季の終わり2ヶ月)は、水不足のため、より電力不足になる。
そこで、計画停電を実施して、限りある電力をみんなで分け合う・・というヤッツケ対応をしている。
私たちが訪れた2月は乾季であり、かつ水力発電所の一部ダムが決壊したので、停電時間が多かった。
計画停電は、「タメル地区は、月曜日12:00〜15:00停電・・」という予定表が提示されている。
到着して数日は、1日4時間で、すぐに1日6時間に増えた、何故か金曜日はハッピーフライデーなので停電なし
この計画停電、4〜5年前から続いていて、年々悪化しているらしい。
●実際の町は?
「停電だから、仕事しない・・・・」なんてことも行ってられないので、お店は開いている。
お金がある店はガソリンで自家発電して電力供給してるけど、大抵は、ろうそくの灯りでしのぐ。
食べ物屋は、まるでロマンチックな店のように各テーブルにロウソクを灯し、そこで食べる。
お土産物屋は、携帯や懐中電灯で品物を照らしてくれる。なんとかなるものだと思う。
今カトマンズは結構寒い、ストーブ使えないじゃん〜て思ったけど、宿の部屋に暖房はないので、問題なし。
ロマンチックディナー
ロマンチックディナー
ロマンチックディナー
●追い討ちをかけるガソリン不足
電力不足を補うために、ガソリンの需要が増す。石油はインドから輸入しているが、ネパール王政に対する
反発のためにインドーネパール国境でストライキが頻発し、石油がネパールに入ってこないという
事態が発生してしまった。ネパールに備蓄があまりないみたいで、あっという間にカトマンズでは
石油が手に入らなくなる。ガソリンスタンドには100台以上の車が並び、何日待てば良いか、分からないという状況。
私たちの宿は、ガソリン給湯なのでお湯が出なくなってしまった。
(ちなみに安宿のシャワーは、ソーラーパワーなので日中はお湯がでたみたい)
●その結果、ストライキとなる。
乾季の寒い時期なのに、電気もなく、ガソリンもない。
そりゃ、市民のストレスもたまり、ストライキしちゃうのも納得。
数ヶ月前に、汚職にまみれた王政は倒されたが、まだ新しい政府ができていないネパール。
人々の不満は、誰にぶつけてよいかも分からず、とにかく各地でいろんな団体によるストライキが起きる。
私たちが滞在した1ヶ月の間に、道路封鎖や、デモ隊など、よく目にした。
外国人である私たちに危害を加えるものではないが、ボロボロのネパールを自分たちで更に傷つけているような
そんな痛々しい行動に見えた。
そして、何十年後に訪れる日本の光景を見ているような気がして、怖くなる。
20??年に、石油が枯渇すると・・・何十年前から言われている、まだ代替エネルギーがない。
資源を持たない日本は、今のネパールになるような気がして、人事とは思えない。
ストライキの結果、近々国民投票が行われることが決定した、ネパールが良い国になりますように!!