●世界遺産 サルバドール
1549年からおよそ200年間にわたってポルトガルが総督府を置き、ブラジルの首都として栄えた古都である。新大陸初の奴隷市場が設けられたのもこの地とされる。アフリカ大陸から砂糖農園などを支える労働力として多くの奴隷たちがこの地で取引された。高台に開けた上町には、バロック様式の聖堂やパステル調の化粧漆喰で彩られた邸宅など、植民地時代を髣髴とさせる町並みが続いている。
●密教 カンドンブレー
黒人密教カンドンブレーCandombleとは、
16〜19世紀にかけてポルトガルの植民地だった時代に、黒人奴隷の間で生まれた宗教。
キリスト教に改宗させられる中で、西アフリカの宗教の影響を受けて独自に発展した。
オリシャと呼ばれる神の降臨を願って、打楽器と踊りによるカンドンブレーの儀式が行われる。
観光案内所で無料の儀式を見学できると教えてもらったので、実際にカンドンブレーを見て来た。
場所は、「Ile Axe o Fa Omi」というテヘイロ(儀式を行う場所)で観光案内所から徒歩5分。
3台のハンドドラム(アタバイキ)の演奏から儀式はスタートした。そのとき、観客は僕らだけ。
そこへ、聖職者の男性二人が登場。盆踊りを踊り始めた?とてもゆっくりとしたリズム感の無い単調な踊り。
志村けんの「ダッフンダ」を繰り返し踊っている感じ。ちょっとたるい・・
しばらくして白と黄色の粉、酒、水、アカラジェなどをそこらじゅうにまきはじめる。
締めくくりは、火薬の粉をまきそれに火をつける。ぼぅ!って感じで一瞬炎が見えて煙モクモク。
想像していた儀式っぽくなってきた。その後もハンドドラムの演奏はやむことなく続く。
儀式が始まって30分を過ぎる頃、徐々に信者がやってくる。そうすると、その信者も一緒に踊りだす。
1時間が経つ頃には会場には20人以上の信者が歌い、踊り、ドラムを叩く。
これだけ長い時間、大音量のドラム、歌を聴き続けるとだんだんぼーっとしてくる。
このままでは自分達がトランス状態になってしまう!と危険を感じ、
いつ終わるとも知れぬこの儀式から途中退場した。
しかしながら、カンドンブレーの迫力と一体感を存分に感じる事ができた。
ここで集会(儀式)が行われた
地元民と聖職者が踊り狂った場所
儀式に使ったアカラジェ
●格闘舞踊 カポエイラ
カポエイラとは、ダンス+格闘技をミックスしたようなバイーア地方独特な武道。
主に、ヘジオナル派(格闘技寄り)とアンゴラ派(ダンス寄り)がある。
道場MESTRE BIMBAで、毎週火・金曜日19:00〜にヘジオナル派のショーをやっている。
1人15レアル(750円)で、写真撮影可能・ビデオ撮影不可能。
ビリンバウとパーカッションの演奏が始まると、男性2人がリング内に入り、握手をして始まる。
足蹴り、手の突き等をお互い交わしながら、緩やかな格闘風ダンスが始まる。
カポエイラは武道なので、勝敗に関わるルールがあるはずだが、説明が無かったので分からない。
理解できたのは、以下のこと。
1.リング内に一度に入れるのは2人まで。
2.リングに入る前に、対戦者は握手をする。(その後、側転することも多い)
3.実際に相手の体に触れてはいけない。
音楽というか・・・パーカッションのお囃子をリズムに、
15名のメンバーが、入れ替わり立ち代り、リング内で技を見せてくれる。
男女関係なく組んでいき、10分ぐらいすると、テンポが速く、回し蹴りの切れもよくなってくる。
30分ぐらいすると、休憩がてらのダンスタイムとなる。
男女ペアーになり、腰クネクネダンス。アフリカ版フォークダンスと言った感じ?
とにかく皆よく腰が回る、超高速回転のフラフープしている人みたいに、クルクル&クイクイ。
その後は個人演技となり、体操選手の床運動みたいなな技や、ブレイクダンスなど、
看板選手4名による、アクロバティックな技、宙返りに、ほれぼれ。
かなりの迫力に大満足した。
はじめは意外とスロースタート
だんだん、早くなってくる!
演奏にも力が入る
屈強な男達!!かっくいぃ〜
宙返りもお手のもの
最後は皆で大合唱!!
●バイーア料理と町並み
石畳が引き詰められた坂道の町、そこには西洋風の町並みが続き、黒人の人々が行きかう。
そこに生まれた独自の文化、料理、衣装。いつの間にか別の国に迷い込んだ?
と思わせるほど他の町とは違った印象を僕らに与えた。
今は観光地化が進み以前のサルバドールでは無くなってしまったという声も聞いていたが、
ここにしかない文化を十分に楽しませてもらった。
ペロウリーニョ広場
何気ない町の様子
バイーア料理 種類豊富なムケカ
バイーアの衣装に身を包んだ女性1
バイーアの衣装に身を包んだ女性2
ボンフィン教会にも行きました