ボリビアの世界体験

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コラム050 ポトシ 9歳からの重労働、あまりに辛い鉱山ツアー
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コラム050 ポトシ 9歳からの重労働、あまりに辛い鉱山ツアー
2009年4月28日

●世界遺産 ポトシ市街

標高4070mと世界でもっとも高い場所に位置する都市で、世界最大の銀山とともに栄えた。 「セロ・リコ(富の山)」とよばれたポトシ山は、17世紀半ばに世界の銀産出量の半分を生産し繁栄したという。 だが、この繁栄は、先住民やアフリカ人奴隷の過酷な採掘労働の上に成り立っていた。

サン・ロレンソ教会
インディヘナの人が多い
日本車がそのまま走ってる

ツアー会社の前でハイチーズ
ポトシの町並み
サンフランシスコ教会からの眺め

●鉱山ツアー

現在も採掘中の"富の山Cerro Rico"を所要5時間で訪れる。 ALTIPLANO社の半日ツアーは、送迎、装備レンタル、英語ガイド付で、1人50ボリ(700円)。 長靴+作業着つなぎ+ヘルメット+ヘッドランプが貸し出される。

●苦しいツアー

 まず鉱山労働者へのお土産を買う。労働中にお邪魔するお詫びと写真撮影のお礼を兼ねて、どのツアーも半強制的に買わされる。 「コカの葉、96度のアルコール100ML、タバコ10本」で、10ボリ(140円)。その他、2Lのソフトドリンク、果物、牛乳など。 ダイナマイトも売っていた、鉱山内部で利用するのではなく、ダイナマイト爆発体験ができる。
 上下作業着、長靴、ヘルメットを装着。埃避けのマスク(持参)を装着し、カメラ、お土産片手にいざ、鉱山へ。 その前にコカの葉を噛むよう、ガイドさんに言われる。鉱山内の埃避けや、空気が薄くなるという状況に効く万能薬らしい。 鉱山労働者は、入山前に500枚のコカの葉をかみ、4時間噛み続けるらしい。だから頬がゴルフボール大に膨れてる。 食事は一切とらず、4時間おきに、コカの葉を噛みなおす。
 魔よけのため、リャマの血が塗られた鉱山の入口。水浸しのトロッコ軌道に沿って、進んでいく。 平均高さ120cmぐらいなので、常に頭を屈めながら進んでいく。レベル1にいるので、肌寒い。 今日はレベル3まで降りるが、最下層まで行くのに片道3時間かかる。最下層には純粋な鉱物(銀)があるので、 鉱山労働者は向かうが、往復6時間かかるので、彼らは最下層で24時間働き続ける。
 レベル2、3へは狭いはしごを降りる。インディージョーンズばりに、這いつくばる程、細い道もある。 長靴スレスレまで水が溜まっている場所もある。冒険だぁ!と喜んでられない、埃がまい、息苦しく、そして暑い。 参加者は、後どれだけ鉱山にいなくてはいけないか・・・・それを心配し始める。
 こんな環境で、鉱山労働者は毎日働いている。通気口もなく、ヘッドランプの灯りを頼りに、斧で鉱山を切り崩す。 8歳から鉱山に入り50歳で退職するが、肺を痛め、政府からの見舞金、月1000ボリ(14000円、現役時代に積立)で余生を送る。 カソリックだが、鉱山の中では悪魔に魂を委ね、毎週金曜日悪魔とともに、仲間で酒を楽しむ。 96度のアルコールをストレートで、2人で750ml飲み干すらしい・・・・8歳の子ですら。 19歳の英語ガイドさんも、9歳から鉱山で働き、今でもガイドの仕事が無ければ、鉱山で働いているという。 こんなに英語が話せるのに?とちょっと不思議に思う。鉱山の中で弁護士だけど、仕事が無いから 鉱山勤めが辞められない人にも会った。
 あまりに過酷な環境での労働が、今なお働いている人の口から説明され、正直ショックである。 自分たちはラッキーなんだと・・・思わずにはいられない。

お土産持って炭鉱へいざ!
炭鉱は空気が悪い コカの葉が必須
煙草やコカの葉を炭鉱夫に

炭鉱内は狭くて、空気悪くて・・
働く様子 手作業だ
表情から過酷さが伝わる

炭鉱に住む悪魔の神
過酷な重労働
ダイナマイト実験中


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